難病患者の家族ケアについて

大切な人が難病になるのはつらいものです。難病は原因が分からず、治療法も確立されていません。しかも難病のなかには進行性の疾患もあるので、本人はもとより、家族やパートナーはたいてい受け止めるのに時間がかかります。受け止めきれずに、家族が危機に面することもあります。

看護師は、患者の心理的ケアだけでなく、患者の家族のサポートも行う必要があります。
病気になるのもつらいですが、愛する人が病気になった姿を見るのもつらいものです。ですが、患者のケアと比べると、その家族をケアすることは非常に難しいものです。より高度なコミュニケーションスキルが求められますし、信頼関係を築いていなければケアすることができません。患者の思いを聞き取ることと同じくらい、家族の思いを聞くことが必要です。家族は患者の一部であることを忘れず、積極的に関わっていくべきです。

その一段階として、患者の家族と笑顔で関わるように努めることができます。安心感を得てもらうためです。家族の希望にできるだけ耳を傾けるようにします。少しでも相手の立場に立って考えるようにします。

家族から得た情報は、チーム全体で共有していくようにしましょう。事前説明や状況説明は丁寧に行い、少しでも不安が和らぐように努めることができます。患者の退院支援は看護師の重要な仕事です。医師やリハビリスタッフ、ケアマネージャーなど多職種のスタッフ、地域と連携して家族をサポートします。

このような行いを日々心がけ、難病患者にとって希望の光となる看護師を目指してください。