看護師として働いていると、難病患者のケアをする機会があるかもしれません。
しかし、難病や指定難病の中には、外見からは分かりにくい疾患もあります。見た目からは病気だと理解されないために、つらい経験をする患者は少なくありません。
そこで、近年は見た目には分かりづらい健康上の悩み、難病を抱えることを示す「ハート・プラスマーク」を着用する人が増えてきました。とはいえ、まだまだ認知度は低く、また、実際にマークを身につけている人を見かけてもどのように援助したらよいか分からないという人も大勢します。
「ハート・プラスマーク」は、赤いタグに白いハートとプラスマークが描かれています。体の内部に障害があることを示すマークです。各地方で、難病に苦しむ患者たちがハート・プラスマークの認知度を上げようと積極的に活動しています。
たとえば、約1万7000人の難病患者を抱える岡山県では、毎年、ハート・プラスマークの横断幕などを持ち市内を歩く活動を行い、多くの人にハート・プラスマークの意味を知ってもらおうという活動に取り組んでいます。この活動には、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、レット症候群など難病に羅漢している患者とその家族が参加しています。
看護師が仕事以外の場所でもハート・ヘルプマークを見かけたら、その人が「援助や配慮を必要としている」ことを知っておきましょう。マークをつけているすべての人が何らかの援助を必要としているわけではありません。まずは見守り、困っている様子やつらそうな様子が見られた際には、「何かお手伝いすることはありませんか?」と声がけするようにしましょう。